地域おこし隊 県内で就業、就農、起業… 定住率5割超
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地域おこし協力隊 定住した元隊員の動向

 地方に移住して活性化に取り組む「地域おこし協力隊」=ズーム=で、制度が始まった2009年度から18年度に県内で活動した元隊員の定住率は、半数超の51.7%だったことが17日、総務省の調査で分かった。元隊員は89人で、このうち46人が任期終了後も赴任先か近隣の市町村に定住。少子高齢化や人口減少が進む中、後継者のいない飲食店を引き継いで地域の味を残そうとする人もおり、地域活性化事業として一定の成果を上げていると言えそうだ。

 県地域政策課によると、県内に定住した46人のうち、行政機関や観光協会、民間企業などへの就業が20人(43・5%)と最も多かった。起業が11人(23・9%)と続き、飲食店を開業したり、便利屋的な事業に取り組んだりしている。就農は5人(10・9%)。残る10人(21・7%)は結婚したり、資格取得を目指したりしているという。
 協力隊を募集する自治体が全国で増加する中、県は18年3月に、県内市町村の協力隊関連情報を一元的に発信するポータルサイトを開設。隊員や関係者が集う交流会や研修会も定期的に行っている。県は今後も情報発信や交流事業を通して、県内への誘導や活動後の定着を後押ししていく考えだ。
 総務省によると、09~18年度に全国で活動した元隊員は4848人、定住者は3045人で、定住率は62・8%。都道府県別では静岡の83・3%(48人中40人)がトップで東京80・0%(10人中8人)、山口79・2%(48人中38人)と続き、秋田の46・3%(67人中31人)が最も低かった。
 隊員は都道府県や市町村が募集。任期は原則1~3年で、特産品の開発や住民生活の支援などに当たる。20代と30代が多くを占め、受け入れ自治体のサポートが手厚かったり、やりがいのある仕事を見つけたりすると、そのまま地域にとどまる傾向にある。
 全体の定住者のうち、赴任先の市町村に住む2464人の動向調査では、888人(36・0%)が起業していた。業種は古民家カフェ、農家レストランといった飲食業のほか、デザイナーやカメラマンなどの美術関係、宿泊業が多い。

【ズーム】地域おこし協力隊
 制度がスタートした2009年度は、全国の自治体で活動した隊員数が89人だったが、18年度には5359人まで増えた。総務省は相談窓口などを整備し、24年度に8千人にする目標を掲げている。赴任先で活躍する隊員が多い一方、地域になじめず途中で退任するケースがあり、19年度からは体験入隊の制度も設けられた。

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