《NEWS インサイド》稼げる農業 若者誘う
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 離れた場所から操作する「ラジコン草刈り機」や、直進アシスト付きのトラクターなどの実演会が、明和町内のほ場で2月下旬に開かれた。見学に訪れた大勢の農家は、新技術がもたらす効果を実感した。
 「若者にとって魅力のある農業のモデルケースを目指していく」。同町次世代につなぐ先端技術導入推進協議会で会長を務める黒沢幸広さん(35)は今後の目標をこう語る。
 黒沢さんは県外で働いていたが、3年ほど前に町へ戻って農業を始めた。農家の親の助けもあってこれまで続けてこられたが、現状のやり方では労力も大きく、「個人が気軽に始められる職業ではない」とも実感。「就農者が増えなければ農業の発展はなくなる。経験のない若者でも気軽に農業を始められるようにしていきたい」と意気込んだ。

■食農経営
 町は先端技術に触れる機会を提供するだけでなく、農業経営者としての成長の場も用意する。1月下旬には、農業のビジネスモデルなどを学ぶ「食農経営塾」を開催。農業コンサルティング会社のアグリコネクト(東京都港区)の熊本伊織社長を講師に招き、町内の農家や食農ビジネスに関心のある20~40代が初回講座に参加した。
 熊本社長は国内外の食や農業の現状を理解することの重要性を説明。フランスのワインが産地や畑によって価値が異なっていることなどを例に挙げ、「農家が自分の作物の良さをきちんと説明できることで、価値を生み出すことができる」と指摘した。
 会場で熱心にメモを取っていた造園業の稲田裕佳さん(42)は「視野が広がった。より良いビジネスを考えていきたい」と、将来に向けたヒントをつかんだ様子だった。

■終息後
 新型コロナウイルスの終息後を見据え、町は農業を軸とした移住・定住策や活性化策を模索する。
 町外から人を呼び込む方策として、首都圏の学生や社会人らを対象にした就農体験会のほか、先進事例に取り組む農家の見学会などを検討。こうした企画で訪れた人たちと地元農家が交流することで、新たな視点を取り入れた農業経営が進むことにも期待する。
 町の担当者は「稼げる農家を増やすことは地域の活性化につながる。町が農家にとって魅力あふれる場所となるように、これからも事業を続けていきたい」としている。

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