《切り開く ウィズコロナの世界で(4)新事業参入》仮想技術や人材活用 空き時間にチャンス
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 新型コロナウイルスの脅威は、経済活動を停滞させた。売り上げが減少し、人件費や設備維持費がかさむ中、知恵を絞って新事業に参入した企業も少なくない。各社は持てる技術と人材を活用し、感染対策が日常化した「ウィズコロナ」の時代を生き抜くため、新ビジネスを切り開く。

◎非対面スナック
 カラオケ店「まねきねこ」を展開するコシダカホールディングス(HD、前橋市)とたこ焼き店「築地銀だこ」を本県で創業したホットランド(東京都)など4社は、スナックを対象に、オンラインで営業できるバーチャル店舗「スナックタウン」のサービス提供を始めた。
 会員登録した利用者は、事前購入したポイントを使うことで、パソコンなどのテレビ通話で日本各地のスナック店員の接客が受けられる仕組みだ。来客が減っているスナックを救済するとともに、4社はバーチャル店舗を新たな収益源とする。
 全国70店以上がサービスへの参画を表明しており、各社が導入店を開拓中だ。前橋市内のスナック「エレガンス」を訪れたコシダカHDの大和広樹さんは、経営者の松浦千景さんに事業内容を説明した。東日本大震災の避難者として福島県から同市に移住し、開業2年目という松浦さんは「来客が減った今だから、新しいことに挑戦する時間がある」と前を向く。大和さんは「これを機に、若者離れが進むスナック業界を活性化したい」ともくろむ。サービスが軌道に乗れば、法人化も視野に入れているという。

◎買い物代行
 空いた時間と人材を活用し、新事業を展開する会社も多い。アサカタクシー(同市)は通常業務と並行して買い物代行業を始めた。公共料金の支払いや病院の受付なども1500円から請け負う。利用者はまだ少ないが「運転手の雇用維持と地域貢献が両立できる」と考え、事業を継続する方針だ。
 製造業が集積する太田市では、プラスチック加工技術を応用してフェースシールドや、透明なパーティションの生産を始める企業が相次ぐ。太田商工会議所は「減産などで手が空いた社員が活躍していると聞く。新しいアイデアを持った会社もある」と期待する。
 繊維産業の街、桐生市では多くの企業が布マスク製造に乗り出す。桐生商工会議所によると、3月末時点で4社だったマスク販売会社は34社に増えた。マスク製造を機に自社製品の重要性に気付き、ホームページや直販態勢を整えた企業も多いという。「コロナのピンチをチャンスに変えるため、地域全体のブランド化を進めたい」としている。

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