インドネシアに施設 人材育成、「循環型」に 介護事業 前橋の富士たちばなクリニック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本の介護システムを輸出する政府の「アジア健康構想」=ズーム=の下、医療法人富士たちばなクリニック(前橋市日輪寺町、名倉隆夫理事長)はインドネシアで介護事業への参入を目指す。バンドンの提携日本語学校を足がかりに介護分野での人材育成を進めるほか、現地大学内に介護施設を設置することで合意した。国内で介護人材が不足する中、外国人実習生の力を生かすとともに、実習生の帰国後の職場を創出する循環型の取り組みとする。

 同法人は2015年12月から、経済連携協定(EPA)に基づいてインドネシアから介護福祉士候補を受け入れている。16年からは語学留学生を介護補助のアルバイトとして雇用。無利子の奨学金制度(60万円)を開始し、バンドン市内の提携日本語学校の学生を対象に、日本への留学を支援している。これまでに受け入れたインドネシア人実習生は16人に上る。

 介護施設の建設を目指すのは国立パジャジャラン大の構内で、既に同大と設置について合意している。施設ではデイサービス事業や総合的な介護事業の展開を目指し、利用者はインドネシア人のほか、現地在住の邦人を想定。生活習慣病の発症予防などにも取り組み、健康寿命の延伸や健康格差の縮小を目指す。

 同大から学生を提携日本語学校に受け入れ、その後日本での介護経験を積んでもらう。アジア諸国でも急速に高齢化が進んでいるが、インドネシアでは介護事業や介護を支える社会制度が整っていないという。現地で介護事業を創出し、県内での就労を経験した実習生らが、母国で技能を生かせる場を提供する。

 同法人の木暮伸晴事務長は「母国で学んだ技能を生かせる環境を整えることで、両国にとって互恵的なモデルプランを築きたい」としている。

【ズーム】

 アジア健康構想 アジア地域に、日本の介護システムを輸出する官民連携のプロジェクト。民間の介護事業者は、国際協力機構(JICA)から資金の支援策などを受けられる。医療法人富士たちばなクリニックは現在約400の事業者が参加する同構想協議会に加入している。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
関連記事