後継者探し公募で 第1弾は高崎のカレー店・印度屋 県事業引継ぎ支援センター
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センターの職員と相談する荒木代表(左)

 高齢化や後継者不足で店舗の閉店や廃業が相次ぐ中、県事業引継ぎ支援センター(前橋市亀里町)は公募で後継者を探す事業承継支援に乗り出す。第1弾として高崎市内のカレー店の経営者を募る。県内の中小企業の多くが後継者難に悩む中、経営上の問題とされる事業承継を後押しする。

 経営者を公募するのは、1984年創業の「創作カレーハウス 印度屋」(高崎市飯塚町、荒木隆平代表)。焼きチーズカレーが評判で、大盛りカレーの挑戦などの企画もあり、学生や家族連れらに親しまれている。

 荒木代表(67)は妻と長女の3人で店を営む。昨年7月に体調を崩して入院し、大きな鍋での調理や長時間の立ち仕事に不安を抱える。オリジナルの味を残して顧客に喜んでもらおうと、退院後に後継者を探し始めた。

 近親者に引き受け手がいなかったため、センターに相談。幅広く経営者を募れることから、公募による事業承継を選択した。

 後継者選びは、センター職員との面談や、同店で一定期間の修業をした上で最終決定する方針。荒木代表は後継者の条件を「顧客を温かく迎えられ、資金もあり、やる気があって料理の好きな人」としている。飲食業の未経験者でも公募できるという。

 センターは事業承継のメリットとして①起業に比べて開業コストが抑制できる②顧客が定着している③ノウハウや知名度など資源も引き継げる―といった点を挙げている。

 センター統括責任者の森和博さんは「後継者探しの支援方法は公募だけでなく、後継者バンクなど多くある。長年愛される味を引き継いでもらえるように支援していく」としている。同店の後継者希望はセンター(☎027・265・5040)で受け付ける。

 円滑な事業承継を促す県事業承継ネットワークの調査で、事業承継診断した県内の中小企業のうち、後継者がいないか未定は全体の57%に上る。今年1月末時点の診断総数は1万918件で、このうち後継者がいないか未定の企業は6213件だった。後継者不足は深刻な状況となっている。

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