県内企業採用アンケート(上) 半数「予定達せず」 大手と競合、中小苦戦

 上毛新聞社が実施した2019年春の新卒採用計画アンケート(109社)で、18年春の採用活動で予定者数に「達しなかった」と回答した企業は、半数近くの51社(47%)に上った。内定辞退者も目立ち、各社が人材確保に頭を悩ませている現状が鮮明になった。多くの学生と接触しようと、面接の開始時期を前倒しする企業が増加。より良い人材の確保に向け、各社は危機感を募らせている。

 「学生の目が大手に向き、中小に人が集まらない」。採用数が計画を下回ったという製造業の担当者は実情を打ち明ける。

 人材確保が十分に進まない背景に「大手との競合」を挙げる企業は少なくない。採用の難しさを尋ねたところ「大手が早期に内定を出してしまう」(製造業)、「大手が必要以上に採用し、平均点以上の学生が中小に流れてこない」(同)といった回答が目立った。

 中には「知名度が低く、入り口ではじかれてしまう」と嘆く声も。学生の選択肢に入らず、企業側が「欲しい」と感じる人材に接触できていない状況がうかがえる。

 一方、将来的な業務水準の維持を重視した企業もあった。「内定者のレベルを下げたくない」との方針で選考した結果、予定数に届かなかったという。

 18年春の採用活動について尋ねたところ、最多の「採用予定者数に達しなかった」に次いで多かったのは「学生と企業のミスマッチ、内定辞退者が出た」で38社(35%)。「学生への情報発信が不十分だった」は17社(16%)だった(複数回答)。

 適性のある人材を見極めるため、各社が力を入れるのが面接だ。経団連の指針で、19年春の新卒を対象とした面接開始は18年春と同じ6月となったが、時期を「6月以降」とした企業は前年から6社減って32社と、回答があった企業の34%にとどまった。

 指針より早い「5月以前」と答えたのは63社(66%)に上り、前年より6ポイント上昇した。「選考希望者を確保するため」と、従来より1カ月早い18年4月に始めた企業があったほか、18年3月に実施した企業もあった。

 2カ月前倒しした企業の担当者は「説明会に足を運んでもらうのが難しいので早めた」と説明。各社はより早く学生と接触し、将来を担う戦力を確保するため苦心している。

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