県内企業採用アンケート(中) 学生と意識差4割 休暇、労働時間ずれ
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 企業が採用活動を進める上で、学生との意識の差に苦しんでいる。上毛新聞社が県内関連企業を対象に実施した2019年春の新卒採用計画アンケート(109社)で、採用活動を通じて学生とのミスマッチを感じた企業は4割に上った。特に働き方改革で課題に挙げられる「休暇」や「労働時間」を企業選択で重視するかにおいて、学生との捉え方の違いに頭を悩ませている。

 採用活動において学生とのミスマッチを感じたことがあるかを尋ねたところ、「多い」が5社(5%)、「割と多い」が39社(36%)で合わせると44社(40%)に上った。55社は「あまりない」と回答し、「ない」と答えたのは1社だけだった。

 「多い」「割と多い」と答えた企業を業種別に見ると、製造・食品が19社で最も多く、卸・小売りが13社、サービスが6社、建設が3社。その他、運輸、金融がそれぞれ1社だった。

 採用活動で学生にアピールしていること(複数回答)を尋ねると、「企業・事業の将来性」が83社(76%)で最多となり、「社風」が56社(51%)、「社内研修制度の充実」が36社(33%)で続いた。「長時間労働の抑制」は11社(10%)、「休暇制度の充実」は10社(9%)で少数だった。

 これに対し、学生が企業選びに重視していると感じる点(複数回答)を聞いたところ、「企業・事業の将来性」が57社(52%)と同じく最多となったが、次いで「休暇制度の充実」が48社(44%)、「長時間労働がない」が37社(34%)となった。企業説明会などで学生と接した際に、そのギャップを感じているようだ。

 過労死や健康被害が取りざたされる中、学生側が企業を選ぶ際に「働きやすさ」を求めている傾向は強い。学生に有利な売り手市場を背景に、各社の採用担当者はこの意識の差を埋めるための対策を練る必要に迫られている。

 ある小売業の人事担当者は新卒の採用活動を「専門的な業務を任せる人材を確保する場」と位置付けている。ただ「学生が実際に小売業の仕事内容を理解して志望しているかは疑問」とみており、将来的な離職につながる不安を抱いている。

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