《学生はいま 上毛新聞アンケート(下)》定着への情報が不足 就職希望 県内は33%

 県内の大学や専門学校の新入生を対象に上毛新聞が実施したアンケート(1188人が回答)で卒業後の進路希望を尋ねたところ、「県内企業などに就職」としたのは33・5%、「首都圏など県外で就職」としたのは32・3%で、ほぼ同じ割合となった。「分からない」は28・1%。記述式の回答からは、企業の情報に接する機会が少なく、群馬で働くイメージがつかめない状況がうかがえた。若者の県内定着を進めるためには早い段階からの情報提供が鍵になりそうだ。

 県内就職を希望する学生に理由を問うと、「群馬が好きだから」(上武大)、「地元に貢献したい」(中央情報経理専門学校)といった回答が目立った。一方、県外就職を希望した学生は「若いうちに上京したい」(同)といった声や、「県内に魅力的な企業がない」(高崎経済大)とする意見もあった。  県内高校の出身者だけでみると、群馬での就職希望者は半数を超えたが、県外高校の出身者は1割しかいなかった。県外出身の東洋大生は「県内のめぼしい企業を知らない」と答えた。

 就職先を考える上で最も重視する点を複数回答で尋ねたところ、「給料」(36・5%)、「やりがい」(35・4%)が上位となった。「福利厚生・働き方」(17・4%)、「能力を生かせるかどうか」(12・4%)、「勤務地」(9・2%)と続き、「勤務先の規模、知名度」を選んだ人は2・5%にとどまった。

 県内就職を考えた際、行政などに期待する支援について、県立女子大生は「1年時から就活を意識できるよう、講演会や説明会を開いてほしい」と要望。「結婚、出産に対する支援」(高崎健康福祉大)「働きやすい環境づくり」(関東学園大)など、仕事と家庭を両立できる環境の整備を求める意見も多かった。

 若者の就職支援を担当する県労働政策課は「首都圏の大企業が採用を拡大する中、学生の目が県内企業に向きづらくなっている」と課題を指摘。就業体験や、企業とのマッチング支援などを通じ、群馬に定着する若者を増やしたいとしている。

(報道部 毒島正幸、山田祐二、真下達也)

【メモ】

 県の推計では昨年4月に県内の大学、短大に進学した6800人のうち、そのまま県内で就職するのは約4割に当たる2800人にとどまり、残りは県外に流出する見通しだ。群馬から県外に進学した学生のUターン就職率は33%にとどまるとみられ、いずれも底上げが課題となっている。

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