「余裕なくなる」「就活が長期化」 県内学生募る不安

 「時間の余裕がなくなる」「就職活動が長期化する」。経団連の中西宏明会長が、採用面接の開始時期を定めた経団連の指針を2021年に卒業する学生から廃止すべきだとの考えを表明してから一夜明けた4日、県内の大学生には不安の声が広がった。一方、面接解禁の6月1日時点で内定率が高いことを理由に冷静に受け止める声も。企業側は学生が混乱しない就活の進め方を要望する。

 就活ルールの廃止は、20年に就活を行う現在の大学2年生から対象となる。関東学園大経済学部2年の牟田錬平さん(20)は「(就活の時期が早まると時間に余裕がなくなり)大学での勉強はもちろん、部活やアルバイトも制約を受けそうだ」と不安そうに話した。

 指針を前提に就活を進める学生は少なくない。早期化により、入学して間もない時期から就職を意識せざるを得なくなったり、目指す職業が決まらないうちから就活に臨んだりする学生も出そうだ。群馬大社会情報学部3年の岩間彩花さん(20)は「指針がないと、勉強と就活のメリハリを付けるのが難しくなりそう」と漏らした。

 一方「面接解禁前から企業は実質的に採用を始めている。指針をなくしても実態はあまり変わらないのでは」と話すのは同大理工学部4年の舟田達哉さん(21)。「制約が少なくなり、学生にとっての就活の自由度が高まりそう」とした。

 企業側の受け止め方もさまざまだ。建設会社の担当者は「今の日程では学生も企業も時間がなく、吟味していない印象を受ける。日程を早めることで時間が取れるのは良いこと」と評価する。

 ある金融機関は「内定を早めても、大手や人気企業の内定後にキャンセルされてしまう恐れがある」と懸念し、「ある程度はルールがあった方がいいのでは」と話した。

 自動車電装品製造の沢藤電機(太田市)は「動向を見守りたい」と様子見の考えで、スーパーを展開するベイシア(前橋市)は「学生が困惑しないような計画にしてほしい」と要望した。

関連記事
特集・連載 > ぐんま愛 職と起業の記事