2019/01/23【三山春秋】「想定外」の事態に情報が…
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 ▼「想定外」の事態に情報が交錯した。湯釜のある白根山への警戒は続いていたが、本白根山(草津町)の噴火は予想していなかった。確認に追われた気象庁の警報が発生から約1時間後だったことが混乱ぶりを象徴する

 ▼突然の噴火から1年。振り返ると、幾多の教訓が浮かび上がる。監視体制、迅速で正確な情報伝達…。課題を一つずつ乗り越え、火山と共生する地域づくりが進む

 ▼12人が死傷した天災は、群馬を代表する観光地である草津温泉に大きな打撃を与えた。ただ風評被害を払拭(ふっしょく)しようと、正確な情報発信に努め、地元一丸となり多彩な誘客策を打ち出す姿勢が強い印象を残した

 ▼思わぬ逆境となったが人気は不変で、旅のプロが選ぶ全国の温泉地ランキング「にっぽんの温泉100選」では、噴火の影響に負けず16年連続首位を守った。泉質に加え、湯畑を中心にしたまちづくり、おもてなしの心が評価されたのだろう

 ▼時間の経過とともに、噴火に対する意識が薄れていくのは避けられない。だが外国人を含め、多くの観光客を万一の場合に安全に誘導する仕組み作りには継続して万全の対策が求められる

 ▼豊かな湯の恵みをもたらす一方、突然牙をむくこともある大自然。「火山と生きる」私たちは、脅威と向き合いつつ、普段から十分な備えについて考え続ける必要がある。

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