2019/04/13【三山春秋】引きこもりが中高年に広がっている…
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 ▼引きこもりが中高年に広がっている。内閣府が先月末に公表した推計値で、40~64歳の引きこもりの人は全国に61万3000人。2015年に若年層(15~39歳)を対象にした調査の約54万人を上回った

 ▼国は引きこもりを若い世代の問題として捉えてきた面が強い。各地に「若者サポートステーション」を設け、就業支援などをしてきた。だが今回、「若者特有の現象ではない」と認識を改めたようだ

 ▼調査では、引きこもりの長期化と高年齢化が裏付けられた。高齢の親に経済的に依存している割合も高い。親が80代、本人が50代で生活が困窮する「8050問題」が福祉現場で指摘されており、対策を急ぐ必要がある

 ▼県内はどうか。内閣府の推計値を人口換算すると、群馬県の中高年の引きこもりは1万人近くになる。「ひきこもり支援センター」を設置する県こころの健康センター(前橋)に状況を聞いた

 ▼14年に開設以来、電話での新規相談は年間250件前後に上る。対象者を年代別にみると、不明者を除いて40代以上の割合は19~24%で、微増傾向がうかがえた

 ▼引きこもりという言葉は30年前の1989年に国の審議会に初登場し、平成とともに社会問題化した。根本匠厚生労働相は「大人の引きこもりは新しい社会的問題だ」と述べた。時代は令和に移るが、難しい「宿題」が引き継がれる。

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