2019/04/27【三山春秋】県のホームページにクマへの注意…
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 ▼県のホームページにクマへの注意呼び掛けが出ていた。春になり活動を始め、住宅地に出没することもあるとして、対処方法などを示している。昨年4月は34件の目撃・出没が確認されたようだ

 ▼人間の生活圏にクマが現れると大騒ぎになる。こちらのクマもあちこちで騒動を巻き起こすが、人々に愛されてきた。英国の作家、マイケル・ボンドさん(1926~2017年)が作品の主人公にしたパディントンである

 ▼60年以上読まれてきた児童文学シリーズを紹介する企画展「くまのパディントン展」が県立近代美術館(高崎)で開催中だ。40以上の言語に翻訳された世界的なベストセラーの魅力を堪能できる

 ▼物語は、ボンドさんが売れ残りのクマの縫いぐるみを妻への贈り物にしたことをきっかけに書かれた。パディントンについて「現実の存在だと感じている」と語る作者のまなざしはどこまでも優しい

 ▼会場に小学2年の少年が翻訳者の松岡享子さんに宛てた手紙が展示されている。〈おもしろくておもしろくてやめられません〉〈はやくはやくやくしてください〉。少年の名は田中琢治さん。後に松岡さんとシリーズ3作を共訳した

 ▼本には子どもの心をとりこにする力があると感じさせる逸話である。「こどもの読書週間」と重なる10連休に、親子で書物に親しむのも乙なものだ。

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