2019/05/16【三山春秋】那覇市の高校2年男子生徒が、…
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 ▼那覇市の高校2年男子生徒が、飛行機代の入った財布をなくして困っていた折に現金を渡してくれた男性を捜している-。地元紙に掲載された記事をインターネットで知り、埼玉の男性医師(68)が申し出た

 ▼途方に暮れる生徒を助けた医師は同僚らから「だまされたんだよ」と言われたそうで、「話を信じて良かった」と述懐した。12日付本紙が紹介していた

 ▼心温まる話に和んでいたところ、翌日には高齢者からキャッシュカードをだまし取ろうとした詐欺未遂容疑で県内高校出身の大学ラグビー部員が逮捕された事件が報じられた。詐欺グループの中で「受け子」を勧誘するリクルーター役だったようだ

 ▼若者がこうした犯罪に簡単に加担してしまうのが今の風潮なのか。わが家でも今春、息子が大学生となり1人暮らしを始めた。「うまいアルバイト話に安易に乗らないように」と忠告して送り出した

 ▼県内で昨年被害が出た「おれおれ詐欺」は前年比8件増の147件。被害者は70~80代が96%を占める。1人暮らしが狙われやすいが、意外にも子や孫ら家族と同居も3割に上るという

 ▼今年も4月末までで前年比10件増と収まる気配がない。家族でルールを決めることなどが大事だそうだ。ただ「人はだます」を前提にした対応にむなしさが募る。「信じて良かった」は遠のくばかりなのか。

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