2019/06/12【三山春秋】高校の陸上競技大会を...
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 ▼高校の陸上競技大会を取材してきた同僚カメラマンが憤慨していた。表彰後、カメラを前に行うパフォーマンスの一つがお気に召さなかったらしい。「1位の選手に向かって、2位以下の選手がみんな土下座するんだぜ」

 ▼冗談交じりの行動にそう目くじらを立てなくてもと思いつつ、共感するところもあった。悔しい2位も、自己新での4位も、前年を大きく上回る6位もあるはず。「1位以外はだめ」ではないだろう

 ▼陸上男子100メートルで米フロリダ大のサニブラウン・ハキーム選手(20)が9秒97の日本新記録を出した。全米大学選手権決勝でのことである。順位は3位。もちろん土下座は不要だ

 ▼スポーツを取材していると、「あの負けがあったから」と聞くことがある。レース後、記録更新よりも先着を許した悔しさをまず口にしたというサニブラウン選手も敗戦を糧にするタイプか。さらに記録を伸ばしそうだ

 ▼冒頭の大会は中学で全国を制した1年生スプリンターが注目されていた。100メートル元日本記録保持者の不破弘樹、宮田英明両選手と並べ「群馬久々の大物スプリンター」と話す関係者もいた

 ▼結果は振るわず、高校3連覇の挑戦は高1でついえた。指導する教諭はこの時期の敗戦を前向きに受け止める。負けた後の取り組みが、次の強さにつながると信じるからこそであろう。

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