2019/07/05【三山春秋】〈どの鳥が出発を決めたか。(略)…
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 ▼〈どの鳥が出発を決めたか。(略)飛ぶ群れの起源をさかのぼればどうなるか。「私」という一羽の鳥が、としか言えないのではないか〉

 ▼作家のいとうせいこうさんが2014年の衆院選の直前にインターネットで発表し、話題を呼んだ文章「一羽の鳥について(あらゆる選挙に寄せて)」の一節だ。特定の候補者や政党を支持しない有権者を「渡り鳥」に例えた

 ▼一羽の鳥が旅立つ群れを導くように、選挙では「私」が結果を左右する力になるとして投票を呼び掛ける。〈「自分一人が投票したところで何も変わらないと思う一人」が投票すると社会が変わる。私は何度かそういう選挙を見てきた〉

 ▼きのう、参院選の公示とともに知事選が告示された。いずれも21日に投開票される。両選挙が同日程で行われるのは1995(平成7)年以来で、2回目となる

 ▼知事選は現職の引退に伴い12年ぶりにトップが交代、令和時代の新リーダーを選ぶ選挙と位置づけられる。参院選群馬選挙区も現職が知事選にくら替えしたため、フレッシュな顔ぶれとなった。心配なのは長期低落傾向が続く投票率だ

 ▼「投票しても何も変わらない」との政治不信や諦めが背景にあるのかもしれない。だが、いとうさんではないが、行動しなければ変化は訪れない。各候補者の主張にじっくりと耳を傾け、一票を有効に使おう。

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