2019/07/12【三山春秋】山あいの集会所に食欲をそそる…
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 ▼山あいの集会所に食欲をそそるカレーの香りが漂った。みなかみ町のたくみの里。集まった住民が手を伸ばし、用意した60食があっという間になくなった

 ▼提供したのは沼田高で同級生だった同町と片品村出身の大学生3人。食を通じて故郷の魅力を全国に発信しようと、車での移動販売を目指して動きだした。この日、地元産の野菜をたっぷり使ったカレーをお披露目した

 ▼進学で上京し、便利な暮らしの一方で、都会にはない故郷の良さに気付いたという。出身地はいずれも人口減少が進む。産業の衰退など先行きへの不安は少なくない。自分たちにできることはないか。真っすぐな思いを行動に移した

 ▼若者の県外流出が続いている。県の推計では、大学や短大への進学を機に群馬を離れた人のうち、県内に戻って就職するのは3割程度にすぎない

 ▼若年層を呼び戻そうと、県などは企業情報の発信や暮らしやすさのPRに力を入れるが、大都市圏での採用意欲の高まりもあり、本年度にUターン就職率を5割に引き上げるとの目標達成は厳しそうだ

 ▼ただ若者も故郷から目をそらしているばかりではない。沼高OBの彼らに接し、そう感じた。3人はクラウドファンディングで資金を募り、当初の目標額を得た。活動の充実に向けさらに協力を求めている。3人に続く若者の出現に期待する。

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