2019/08/05【三山春秋】善光寺(長野市)の村上光田大僧正…
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 ▼善光寺(長野市)の村上光田こうでん大僧正(86)が先日、高崎でパスタを堪能した。小麦の栽培が盛んでうどんが有名なのは知っていたが、最近はパスタが名物だというので立ち寄ったようだ

 ▼訪れたのは創業50年のシャンゴ。まず量の多さに驚いた。食糧難の時代を経験した創業者の「たらふく食べて満足してほしい」という強い思いが受け継がれていると知り、感銘を受けた

 ▼同店を巣立った料理人が独立するなどして店が増え、高崎が「パスタの街」と呼ばれるようになった歴史にも感動した。後日、寺で弟子たちに「86になっても知らないことだらけ。自分の無知を知ることが大事だ」と語ったという

 ▼今日は1783(天明3)年に浅間山が大噴火した日である。県内外に1500人もの死者を出し、「天明の大飢饉ききん」を引き起こした。実はこの噴火により善光寺と群馬は深い縁で結ばれた

 ▼甚大な被害を受けた嬬恋村鎌原に駆け付けた当時の住職、等順は食料調達に奔走、金銭を施した。本堂で行った三回忌の供養は現在の御開帳の原点とされる。等順が念仏を唱え、被災者の心をケアした様子は「浅間山噴火大和讃わさん」として鎌原の住民に唱え継がれている

 ▼村上大僧正はこうした歴史の継承に力を注ぐ。浅間山や草津白根山など活発に活動する火山が身近にある。歴史に学ぶ謙虚さが求められる。

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