2019/08/06【三山春秋】猛暑が続き、激しい雷雨…
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 ▼猛暑が続き、激しい雷雨もある最近の天気。雲や雨の仕組みが気になり、小学校の理科の教科書を調べてみた。夏空を象徴するのが積乱雲である。姿形から入道雲の方がしっくりくるだろうか

 ▼雨や雷をもたらす入道雲に似た、忌まわしい「きのこ雲」が現れた夏が74年前にあった。広島、長崎への原子爆弾投下によるものだ。その悲劇を語り継ごうと、ベテラン女優たちが続けてきた朗読劇「夏の雲は忘れない」が今夏、最後の巡回公演を迎えた

 ▼今月19~22日に県内3カ所で予定され、地元の若者が朗読に加わる。高崎市内の高校生は「今まで怖くて目をそむけ、逃げていた。でも知らないといけないことだと思った」と話す。閉幕は女優の高齢化が理由だが、歴史の継承が途絶えてしまうのが残念だ

 ▼長崎県で育ち、学生時代を広島県で過ごした田中梢さん(40)=高崎市=は、子どもが戦争を学ぶ機会が少ないことを懸念する。「小学4年の息子は、日米戦争があったことを最近まで知らなかった」。自らの生い立ちを振り返り、自責の念を込める

 ▼今日は「広島原爆の日」。広島、長崎で原爆被害に遭い、被爆者健康手帳を交付されている本県の被爆者は3月末現在、109人と1年前より9人減った

 ▼時の経過は過去の出来事を風化させる。共に目を向け、語れる場を絶やしてはならない。

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