2019/08/14【三山春秋】米・ニューヨーク郊外でウッドストック…
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 ▼米・ニューヨーク郊外でウッドストックフェスティバルが始まったのはちょうど50年前、1969年8月15日だった。音楽史上に残るイベントとして語り継がれている

 ▼3日間で40万人とも言われる人を野外に集め、愛と平和、音楽を分かち合った。想定を上回る若者らが殺到し、入場料が徴収できなくなり、実質は無料のフェスになったという

 ▼ベトナム戦争と人種差別への抗議とロックの理想主義が結びついたともされる。顔をしかめる人もいたに違いない。「ユートピア」とも称されたウッドストックの夢は現実の前に長続きしなかった。ただ、平和の希求を含め、音楽がメッセージを発することは今も変わらない

 ▼芸術が帯びるメッセージ性は時にあつれきを生む。「あいちトリエンナーレ2019」で群馬県作家も出品した企画展「表現の不自由展・その後」は激しい抗議もあり、中止になった。仏の哲学者、ヴォルテールの言葉を思い出したい

 ▼「君の意見には反対だ。だが、君がそれを主張する権利は命をかけて守る」。芸術監督の津田大介氏を招く予定だった神戸市のシンポジウムが中止になったことはさらに心配だ

 ▼「自由なる人々よ、この言葉を忘れるな。われわれは自由を得るかもしれない。しかし、一度それが失われると取り戻すことはできない」。こちらはルソーの言葉という。

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