2019/09/19【三山春秋】今年3月に77歳で亡くなった...
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 ▼今年3月に77歳で亡くなった赤地勝美かつよしさん=渋川市北橘町=は、日本の養豚業の近代化に力を尽くした。世界に目を向けて経営手法や技術を取り入れ、「日本一おいしい豚肉」を目指して銘柄豚肉を生産した

 ▼神奈川県出身の赤地さんは縁あって本県を起業の地に選び、1978年に育種の赤地養豚を設立。83年には家族経営の小規模養豚農家の出資によるグローバルピッグファームを設立した

 ▼各農家の財務管理に力を入れる一方、グループ内で同じ配合の餌を使うなどしてブランド化を推進。こうして生産された「和豚もちぶた」は同一銘柄として国内トップクラスの出荷頭数を誇るまでに育った

 ▼国内有数の養豚県となった本県だが、養豚関係者らは今、大きな苦悩に直面している。拡大する豚コレラ感染である。1年前に岐阜市で発生が確認されて以降、収まる気配はなく、ついに埼玉県にも及んだ

 ▼国はこれまで、捕獲強化など野生イノシシ対策を中心にウイルスの封じ込めを進めてきた。しかし感染拡大を防ぐことはできず、県内の養豚農家からはワクチン接種を求める声が高まっている

 ▼国がワクチン使用に慎重なのは風評被害や輸出への懸念などがあるためだ。ただ、現場の不安は限界に来ている。水際対策から方向転換するとしても、残された時間はあまりないと思うべきだろう。

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