2019/11/18【三山春秋】世界最高性能のスーパーコンピューターが...
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 ▼世界最高性能のスーパーコンピューターが1万年かかる計算を3分20秒でこなした-。米グーグルの研究チームが先月、科学誌に発表した量子コンピューター試作機の実験結果は衝撃的だった

 ▼一方、スパコンを開発したIBM側は「2日半で可能」と反論した。今回の実験は量子コンピューターに有利な問題が選ばれたといい、本格的な開発はまだ先になりそうだ

 ▼量子コンピューターは新材料や新薬の開発、人工知能技術への活用など多分野で期待されている。高崎量子応用研究所の伊藤久義所長が7月19日付本紙「視点」でその原理を説明している

 ▼量子には異なる複数の状態をとることができる「重ね合わせの原理」がある。従来のコンピューターは0か1のどちらかで情報を処理し計算するが、量子コンピューターは同原理により、0と1、その中間の状態を含めて同時並行で処理でき、計算速度が格段に上がるという

 ▼同研究所が来月10、11日に開くQST高崎サイエンスフェスタでは、量子コンピューターのベンチャー企業を率いる湊雄一郎さんが開発の最前線について講演する

 ▼量子コンピューター開発で政府は年末に戦略を打ち出すようだ。他方、日本の基礎研究の現状を憂慮する声は強まっている。フェスタでは地元高校生の研究発表もある。若い芽を伸ばす環境が求められる。

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