2020/01/16【三山春秋】「木造家屋をはじめ、高層ビルや...
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 ▼木造家屋をはじめ、高層ビルや高架の道路などが瞬く間に崩れていく光景に背筋が寒くなった。先月、神戸市の「人と防災未来センター」で見た、阪神大震災の発生時を再現した映像である。地震破壊のすさまじさが迫ってきた

 ▼あすで発生から25年を迎える。その前に被災地を訪れた。同センターは震災の経験や教訓を継承し、防災・減災の情報を発信している。震災を風化させないために記録と記憶を保存し、研究や人材育成にも取り組む

 ▼木造住宅が密集し、家屋倒壊や火災で多くの犠牲者が出た神戸市長田区を歩いた。見た限りでは街はにぎわいを取り戻している。区画整理事業で地元の協議会長を20年以上務めた野村勝さん(81)に話を伺った

 ▼印象的だったのは、神戸で大地震は起こらないという「安全神話を信じて大きな被害になった」と強調したことだ。自身は震度5強を想定した防災計画に疑問を抱き、自前で耐震補強をした。家は傾いたが持ちこたえたという

 ▼「群馬は災害が少ない」と何となく思い込んでいないだろうか。歴史をひもとけば、県内でも大地震や火山災害はあった。最近は場所を選ばずに豪雨災害が発生している

 ▼「災害を人ごととしてきた時代」と平成を振り返る野村さんは、大きな災害があると出てくる想定外という言葉に異議を唱える。まず、意識改革を。

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