2020/04/09【三山春秋】温泉地の楽しみ方はさまざまだ。...
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 ▼温泉地の楽しみ方はさまざまだ。宿にこもって風呂や食事を堪能するのはもちろん、温泉街をぶらぶら歩くのもいい。外湯を巡ったり、土産物店や遊技場をのぞいたり。浴衣でげたを鳴らして歩く姿が似合う

 ▼年間約100万人が泊まる伊香保温泉に、新たな魅力が加わった。シンボルの石段街を照らす演出が始動。最上部の伊香保神社までの石段や路地にオレンジ色の光が連なり、幻想的な雰囲気に包んでいる

 ▼明かりのプロジェクトは、旅館関係者らがアイデアを出し合い構想を練ってきた。昼間はにぎわう石段街も、ほとんどの店舗が閉店する夕方以降は街路が暗くなり、人通りが少なくなっていたからだ

 ▼安心してそぞろ歩きを楽しめるとなれば、外へ繰り出す宿泊客が増えるだろう。渋川伊香保温泉観光協会の大森隆博会長は「明かりを中心としたまちづくりの一歩。たとえば夜市など、いろいろな演出を考えたい」と話す

 ▼ただ、今は新型コロナウイルス感染症が全国に影を落としている。伊香保も宿泊キャンセルが相次ぎ、経営への打撃は計り知れない

 ▼「皆さんがまた旅行に出掛けたいと思えるようになるまで、自分たちのできることをして待つしかない」。老舗旅館の専務は前を向く。厳しい時期にともった明かり。にぎわいを照らす日が、一日も早く訪れるよう祈るばかりだ。

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