2020/07/19【三山春秋】「桑都」という文字を目にして、親しみ…
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 「桑都そうと」という文字を目にして、親しみがわいた。東京都八王子市は、群馬と同様に古くから養蚕が盛んだったことからそう呼ばれているという

 ▼養蚕農家や絹商人により育まれ、守られてきた歴史・文化をテーマとする同市の「霊気満山まんざん高尾山~人々の祈りが紡ぐ桑都物語」が、地域の有形、無形の文化財をストーリーでつなぐ文化庁の「日本遺産」に認定された

 ▼市指定史跡の「絹の道」や養蚕守護札、多摩織など29件の文化財で構成する申請概要を読むと、心躍らされる。戦国時代の城下町整備が織物のまちの萌芽となり、以後、織物取引で栄え、江戸時代に編さんされた地誌は『桑都日記』と題されたほど

 ▼八王子宿が絹産業を基盤に甲州道中最大の宿場町として発展。大量の生糸の集散地となり、幕末・明治期には、横浜に直接運ばれた。この地のいちに足を運んだ前橋の生糸商も多かった

 ▼絹、和装、染色に関わる日本遺産としてはすでに群馬県の「かかあ天下-ぐんまの絹物語」や山形県鶴岡市の「サムライゆかりのシルク」をはじめ、京都府、埼玉、岡山、愛知、徳島県などの遺産が認定されている

 ▼いずれも特有の歴史があり、優れた技術と知恵が蓄積されている。世界遺産のある 本県がリーダーシップをとり、連携して活用を図れば、思いもかけない成果を生むのではないか。

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