2020/09/17【三山春秋】竹下内閣で官房長官を務めた小渕恵三氏は...
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 ▼竹下内閣で官房長官を務めた小渕恵三氏は新元号を発表して「平成おじさん」と親しまれた。「3人寄れば小渕が来る」と言われるほど人が好き。気さくで永田町に敵がいなかった

 ▼橋本龍太郎首相の後任を巡る1998年の自民党総裁選で、派閥が推す小渕氏ではなく、梶山静六氏を担いで小渕派を飛び出したのが菅義偉氏。独自の勝負勘で政界を歩き、安倍内閣の官房長官として新元号を発表。「令和おじさん」もまた首相の座を射止めた

 ▼でも2人は対照的だ。小渕氏は衆院で首相に選出されたものの、過半数割れの参院が選んだのは菅直人氏。海外メディアからは「冷めたピザ」と揶揄され、発足直後の内閣支持率は過去最低の32%だった

 ▼直後の金融国会では野党案の丸のみを余儀なくされたが、ここからが「人柄の小渕」の本領。「ブッチホン」と呼ばれる電話攻勢、親しみある人柄で支持率を盛り返し、自由党、公明党との連立で本格政権のレールを敷いた

 ▼菅義偉氏は「安倍1強」という恵まれた政治基盤を引き継いだ。だが官僚人事で剛腕を振るい、不都合な質問に対しては「ご指摘はあたらない」と突き放すなど強権的な印象がある

 ▼たたき上げの苦労人というが、炎天に汗して働き、家族を養う人はどこにもいる。苦労の先に見えた国家観、目指す社会を丁寧に語ってほしい。

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