2020/10/15【三山春秋】読者の声を紹介する「ひろば」欄に...
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 ▼読者の声を紹介する「ひろば」欄に掲載された「棺に入れられた上毛新聞」(7月23日付)という記事を切り抜き、易きに流れそうになる自らの戒めとしている。筆者は太田市の星野清一さんで、義父の思い出をつづったものだ

 ▼投稿によると、義父は老眼鏡越しに大きな虫眼鏡を使い、数時間かけて新聞を隅から隅まで読むのが日課だった。重篤になる前日まで上毛新聞を手にし、納棺の際は当日の新聞を携えて旅立った

 ▼身近な県内ニュースに関心を寄せていたという。高齢者が被害者となる詐欺事件にため息をもらし、花の開花を伝える記事や読者が投稿した話題に心をあたためていたのかもしれない

 ▼星野さんは〈たかが新聞、されど新聞。新聞は人生の友。新聞と人との関わりについて、ある一つの形を教えてくれた義父の冥福を今、改めて祈っている〉と文章を結んでいる

 ▼きょうから新聞週間。ことしの代表標語は「危機のとき確かな情報頼れる新聞」。近づく台風に不安を募らせる人々に必要な情報は届けられたか、新型コロナウイルスでは分かりやすく伝えられたろうか。記者やデスクが自問しながら新聞作りを続けている

 ▼星野さんの義父は三山春秋も楽しみにしていたという。コラムは胸に届いただろうか。襟を正し、これからも読者に信頼される新聞であり続けたい。

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