2020/10/18【三山春秋】〈県民文化活動を支える拠点・…
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 ▼〈県民文化活動を支える拠点・一種の聖地としての位置を保ち続けている〉。前橋市のベイシア文化ホール(県民会館)を対象とする県文化審議会の「あり方検討部会」が2017年にまとめた報告書の冒頭である

 ▼県が1971年に建設した2000席の大ホールを備える多目的施設。老朽化し、県内各地に大型ホールが整備されるなか、利用者を含む17人で構成する同部会が2年をかけ、役割や将来像を検討した結論だ

 ▼審議のなかでは、設備の劣化や使い勝手の悪さが指摘される一方で、職員の技術力、利用者へのサポートなどソフト面の質の高さが認められた

 ▼さらに伝統芸能の継承や担い手育成の中核施設であり、多種多様な交流を生み出し、人や地域をつないできたことを挙げ、他ホールとの役割分担により利用需要が見込まれると評価。一層の充実と必要最小限の改修を求めた

 ▼ところが県は今月、県民会館を含む7施設について「県有施設としては廃止を検討」との方針を示した。今年初めに設置した「県有施設のあり方見直し委員会」の中間報告で、同館は「多大な改修費用をかけてまで維持する必要性は低い」という。県文化審議会の判断とは異なる内容だ

 ▼最終報告は来年2月に予定される。「聖地」に対し、さまざまな意見があるだろう。幅広い層の声を聞き、議論を深めたい。

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