2020/11/27【三山春秋】通勤途中の国道沿いに紅葉の美しい…
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 ▼通勤途中の国道沿いに紅葉の美しい街路樹がある。多彩な色模様の変化を日々楽しんできたが、見頃もそろそろ終盤。北風が褐色の木の葉を払う季節を迎えた

 ▼以前は苦手だった寒い冬が、館林支局に赴任してから待ち遠しく思えるようになった。邑楽館林地域には、晩秋から冬にかけて富士山がよく見えるビューポイントが点在すると知ったからだ

 ▼冷え込んだ快晴の朝には空にくっきりと浮かび、夕日に染まった姿は目にも鮮やか。地元の人は「見慣れた景色」と言うが、何度見ても崇高の感を覚え、長寿を約束されたような気さえするから不思議だ

 ▼江戸時代後期に富士講が大流行する前から、館林周辺に根付いた富士山信仰の拠点が館林市富士原町の富士嶽神社。「富士原の浅間塚及び初山関連資料」として昨秋、市重要有形民俗文化財に指定された

 ▼「初山」は乳児の健やかな成長を願い、額に朱印を押すことから「ペッタンコ祭り」と呼ばれ受け継がれている。隣接する栃木県足利市や埼玉県東部にもあるが、県内では太田市や大泉町など東毛地域だけに伝わる

 ▼鶴が舞う形の群馬の中で、富士山がよく見えるのは「頭から首」にかけて。冬の味覚なら川魚の甘露煮や小魚煮、織物は絹ではなく木綿の中野絣(邑楽町)や館林つむぎがある。地域の特色を群馬県の魅力としてしっかり伝えたい。

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