2021/01/18【三山春秋】百人一首の競技かるたで最初に読まれる歌を…
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 ▼百人一首の競技かるたで最初に読まれる歌を序歌という。〈難波津に咲くやこの花冬ごもり今は春べと咲くやこの花〉。古今和歌集の仮名序にある手習い歌で、歌人の佐佐木信綱が選んだ。大会では「今を春べと」と変えて読まれる

 ▼競技かるたの日本一を決める第67期名人位決定戦が大津市の近江神宮で開かれ、安中市出身の粂原圭太郎さん(29)=京都市=が3連覇を達成した

 ▼「上毛かるた」が盛んな本県は、百人一首かるたの競技人口が少ない。そんな群馬県からなぜ名人が生まれたのか。所属するチームを次々と日本一に導いた粂原さんの歩みは本県かるた界の伝説だ

 ▼幼い頃、上毛かるたに熱中し、小学4年で前橋かるた会に入って百人一首を始めた。中高一貫の中央中等教育学校の第1期生。中学の全国大会で県勢の連続優勝をけん引し、高校では強豪を破って全国制覇を成し遂げた。京都大では大学選手権を3連覇している

 ▼武器は読まれた瞬間に札を払う反応の速さ。百人一首には最初の1音を聞けば取れる「一字決まり」が7首あるが、「上毛かるたは全てが一字決まり」。ここで瞬発力を磨いた

 ▼今年の防衛戦では若き挑戦者を寄せ付けなかった。5期連続か通算7期で永世名人となるが、まだ念頭にないらしい。目指すのは名人位を揺るぎないものにするさらなる強さだ。

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