2021/03/06【三山春秋】毎日目にしていた風景…
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 ▼毎日目にしていた風景なのに、建物が取り壊されて更地になっていると、そこに何があったのか思い出せないことがある。最近、そんな風に以前の日常が記憶からふと消えていないか心配になってくる

 ▼マスクをしない生活、にぎやかに語り合う仲間との会食、精いっぱい声援を送るスポーツ観戦、帰省先での一家だんらん―。当たり前の営みが身の回りから消えて久しい

 ▼新型コロナウイルス感染症の陽性者が県内で初めて確認されてからあすで1年。5月の大型連休明けには、夏休みには、1年たてばと一人一人が我慢を積み重ね収束の願いを先延ばしにしてきたものの、トンネルの出口は見えてこない

 ▼5日時点で全国の感染者は約44万人近くに上る。県内でも4578人となり、86人の命が失われた。およそ県民430人に1人が感染したことになる。世界では1億人を超えた

 ▼切り札とされたワクチンの先行接種が医療関係者向けに始まり、政府は高齢者への接種を4月12日開始としている。だが、国際的なワクチンの争奪戦が激しくなっていて、必要量を確保できるか予断を許さない

 ▼7日に期限を迎える1都3県の緊急事態宣言は2週間延長が決まった。県内の警戒度も依然高水準だ。コロナ以前の日常は記憶が薄れてしまう前に取り戻せるだろうか。我慢の春は2巡目を迎える。

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