2021/04/05【三山春秋】鉄道趣味の世界は奥が深い…
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 ▼鉄道趣味の世界は奥が深い。「撮り鉄」や「乗り鉄」は知っていたが、発車メロディーや車内放送を楽しむ「音鉄」もいれば、切符や駅弁の掛け紙を集める人など多岐にわたるらしい

 ▼紀行作家の宮脇俊三さんの場合は時刻表だった。〈特急・急行・快速・各駅停車などが過密ダイヤでひしめき合い、抜きつ抜かれつの混戦状態を呈していながら、それぞれの列車には起承転結があって、えもいわれぬものがある〉

 ▼いつしか国鉄の全線完乗が目標になったが、そう簡単ではない。1日1往復しかない線区もあるし、少しでも延伸されれば乗り直さねばならない。最後に残ったのが足尾線。未乗区間は足尾~間藤駅間の1.3キロだった

 ▼その足尾線を引き継いだのがわたらせ渓谷鉄道だ。桐生市から足尾銅山跡のある栃木県日光市までを結ぶ。休日を中心に運行するトロッコ列車は観光客に人気がある

 ▼加盟する第三セクター鉄道等協議会が発売し、静かなブームとなっているのが鉄印帳。わ鉄では相老、大間々、通洞駅で入手でき、2月末までに鉄印帳1461冊、鉄印4925枚を販売した

 ▼宮脇さんは『時刻表2万キロ』で〈大間々を出ると線路はいきなり渡良瀬川に削られた高い崖のふちを行くようになる。(中略)上神梅、水沼、花輪と、きれいな駅名がつづく〉と記す。神戸駅はいまハナモモが見ごろ。トロッコ列車で小さな旅に出たくなった。

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