2021/05/04【三山春秋】庭の草木が芽吹く春の…
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ▼庭の草木が芽吹く春の訪れは、無数の雑草と格闘する季節の到来も告げる。環境破壊で地球の緑は失われていると聞くけれど、少なくともわが家では植物の生命力の強さを痛感する日々が始まった

 ▼かつて「割り箸論争」というのがあった。日本の食文化に浸透した割り箸を使うことは、環境破壊につながるか否か。論争から時を経た今、国内の木を切って使うことに批判的な論調は落ち着き「木材を使って森林を守る時代が始まっている」と元林野庁長官の島田泰助さんは話す

 ▼日本の国土に占める森林割合は67%、3分の2だというのはよく知られるが、本県の森林割合も67%、3分の2と同率で、関東一の規模を誇る。一方で県内の林業従事者は高齢化しており、担い手不足が続く。戦後に植林された県内の民有人工林は、伐採適齢期とされる植林後50年を過ぎた森が3分の2に上る

 ▼利用期を過ぎ高齢化した森の木は伐採、運搬、加工がしにくくなる。成長が落ち始めることで、二酸化炭素を吸収したり自然災害を防ぐ機能が弱まるという問題もある

 ▼だからこそ「利用期の森を切って、使って、植えて育てる」という森林の循環サイクルの確立を島田さんは説く。県内でも持続可能な古里の森を目指し、積極的に木を切り活用しようとする官民の努力が続いている

 ▼きょうは「みどりの日」。森林県の住人として、未来の森の姿に思いを寄せたい。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事