2021/06/09【三山春秋東京パラリンピックが近づいてきた…
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 ▼東京パラリンピックが近づいてきた。県勢では陸上の唐沢剣也選手、柔道の永井崇匡選手に続き、競泳の由井真緒里選手が代表に内定した。本番での活躍に期待がかかる

 ▼一方で、競技人生に幕を下ろした選手もいる。パラ競泳の金メダリスト、奈良恵里加さん(43)=前橋市=だ。2000年シドニーから12年ロンドンまで4大会連続で出場。リレーと個人種目で合わせて四つのメダルを手にした

 ▼「集大成に」と目指した東京大会。5月下旬の選考会を兼ねた大会で自由形の2種目に挑んだが、決勝に進めなかった

 ▼脳性まひによる体幹機能障害があり、家族は「訓練しないと一生歩けない」と医師から言われたという。リハビリのため幼い頃から水泳を始めた。中学時代に県立ふれあいスポーツプラザ(伊勢崎市)で指導者の柴田安秀さんと出会い、力をつけた

 ▼23年前、初めて世界選手権に出場する奈良さんを取材したことがある。海外の大舞台が待ちきれない様子で「金メダルを取りたい。2年後のシドニーでパラリンピックに出場する」と宣言し、言葉通りの活躍を見せ続けてくれた。努力を重ね、力強く泳ぐ姿に勇気づけられた人も多いことだろう

 ▼充実感と、最後に思うような泳ぎができなかった悔しさ。気持ちはまだ複雑という。それでも「前を向き、社会人としてしっかり歩むことがこれからの目標」と話す表情は晴れやかだった。

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