2021/08/29【三山春秋】最悪を想定し楽観的に行動する…
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ▼最悪を想定し楽観的に行動する、とは昔から言われる危機管理の要である。最悪の事態に備え、何か起きた時には悲観的にならず粛々と対処する。ゆえに想定が楽観的だと話にならない

 ▼政府分科会の尾身茂会長が衆院厚生労働委員会で新型コロナ第5波の政府対応に対し「専門家の分析より、やや楽観的な状況分析をされた」と苦言を呈した。患者の救急搬送先が見つからない、自宅療養中に亡くなるといった首都圏の医療状況を見れば最悪に備えてきたとは思えない

 ▼楽観的なのは政府に限らない。米国で内科医として働く安川康介さんが症状について、一般人と医師が持つ認識の違いをSNSに投稿し話題になった。その差に驚いた人は多いだろう

 ▼一般人は軽症を「風邪程度」と思うが医師の考えでは「酸素(吸入)はいらない」。中等症は「息苦しくなりそう」に対し「肺炎は広がり、多くの人にとって今までで1番苦しい」、重症に至っては「入院は必要」と「助からないかもしれない」で大きく異なる

 ▼県内で19~25日に陽性が公表された人のうち12~19歳が277人、11歳以下が192人で全体の24%を占めた。30代まで含めれば7割近い。若者や子どもは感染しにくい、重症化しないという楽観論も通じない

 ▼考えたくはないが、自分や家族が「助からないかも」という最悪を思って行動することが、今この危機を脱する唯一の道である。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事