2021/09/19【三山春秋】「赤ちゃんが乗ってます」…
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 ▼「赤ちゃんが乗ってます」「愛犬が乗ってます」というステッカーを車に貼り、後続の運転手に配慮を促すのはよくあるが、これは初めて見た。信号待ちで出くわしたのは「群馬県在住です」

 ▼誰へのアピールで、どんな意味なのか。答えが浮かんだのは、ナンバーが東北地方の県だと気づいた時だ。前橋市内で県外ナンバーの車に「コロナを都会から持ち込むな。二度と群馬県に来るな」と張り紙されたニュースを思い出した

 ▼嫌がらせへの対策なのだろう。自作したのかと思いきやネット通販では「他県ナンバーですが、〇〇県在住です」と釈明するさまざまなステッカーが販売されている。宣伝文句にも「自己防衛用に」とあった

 ▼本県に緊急事態宣言が発令されあすで1カ月。1日当たりの新規感染者が減ってきたとはいえ、聞きなれないギリシャ文字を冠した変異株が次々と報告されている。第5波の収束前に第6波の懸念も出てきた

 ▼それと同時に差別的な張り紙や自衛のステッカーを見れば、コロナがもたらした分断の深さも感染と同じくらい深刻である。こちらはワクチンや治療薬はない。修復するのは政治の役割のはずだが、敵味方を区別して異論を封じる様を見てきた

 ▼実質的に次の首相を決めることになる自民党総裁選が始まり、4人が政見を戦わせている。国民の声を聞き、結束に導く言葉を持ったリーダーはいるだろうか。

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