2021/10/12【三山春秋】筆者の子ども時代…
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ▼筆者の子ども時代、秋が深まり用水路の取水口が閉ざされると、水たまりには逃げ場を失った魚がたくさん残された。放課後は網を持って一目散に向かった。コイやフナ、ナマズ、ライギョがすくい放題だった

 ▼アメリカザリガニもあちこちにいた。水中では素早いが、水がなければこっちのもの。威嚇のために振り上げたはさみに気をつけて捕らえ、学校の水槽で飼った

 ▼1927年に食用ウシガエルの餌として27匹が米国から神奈川県に持ち込まれた。養殖池から逃げ出した個体が繁殖し、今では47都道府県にいる。はさみで水草を切り、魚や水生昆虫のすみかを奪うなど在来種の脅威となっている

 ▼あまりにも身近な存在であるがゆえ、これまでアカミミガメ(別名ミドリガメ)とともに「特定外来生物」への指定が見送られてきた。だが環境省は来年の通常国会に外来生物法の改正案提出を検討。両者をペットとして飼うことを認めたうえで、野外への放出などを禁止する

 ▼県内では片品村の菅沼で特定外来生物のウチダザリガニが確認されたばかり。こちらはやや大型で、水の冷たい湖沼に生息する。北毛地域に広がっていないか心配である

 ▼昔は校門前で業者が小さなミドリガメを売っていた。それがよもやこんな事態を招くとは思いもよらなかった。壊れやすい生態系のバランスをどう守るのか。小さな生き物が問題を投げ掛けている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事