2018/04/17【三山春秋】薄毛や脱毛が老化によるもの…
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ▼薄毛や脱毛が老化によるものならば、諦めもつく。だが、それが抗がん剤や病気、けがによるものだとしたら―。多感な中高生や児童であれば、想像を絶する苦しみに違いない

 ▼群馬県太田市のぐんま国際アカデミー中高等部では生徒が昨春に同好会を立ち上げ、人の髪で作ったかつらを無償提供する「ウィッグドネーション」に取り組んでいる

 ▼発起人は高等部3年の伊谷野真莉愛さん。テレビ番組で活動を知ったのがきっかけだった。「まずは自ら」と2年間伸ばした髪を切って寄付し、同級生らに参加を呼び掛けた

 ▼髪は31センチ以上の長さが必要で、一つあたり20~30人分が必要とされる。SNSやチラシ配布で協力を求め、全国から80人分を集めた。製作は30社に断られ続けた末、大手メーカーがようやく引き受けてくれたそうだ

 ▼第1号は先月、県内の女児に贈られた。「普通に、女の子だ」。鏡を見て、そう2度繰り返した笑顔が印象的だったという。「大変なことも多かったけど、続けてよかった」。みんなの努力と苦労が報われた瞬間だった

 ▼「この志が後輩たちに受け継がれ、活動がもっともっと広がってくれたら」と伊谷野さん。髪さえあれば誰でも協力できる。これから長い髪がうっとうしく感じる季節になる。切るだけで人の役に立てるのならば、一度寄付を考えてみてはどうだろう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事