2018/06/13【三山春秋】図書館で小中学生が書いた詩を…
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 ▼図書館で小中学生が書いた詩を集めた古い本に出合った。30年近く前に出た『ぐんまの子ども詩集 くわねっこ第2集』(群馬作文の会編)だ。小学1年生の詩はほとんどがひらがなで書かれていた

 ▼〈ぼくね/へとかはってじ/よくばりだとおもうよ〉。ひらがなの「へ」と「は」という字は、ほかの字が一つの音しか読めないのと比べて〈にかいよめるんだもの〉と書いた小学1年生がいた

 ▼覚えたての字からの発見を喜び、笑顔で鉛筆を運ぶ姿が浮かぶようだ。この春、小学校に上がるはずだったこちらの少女はどんな思いで大学ノートに向かったのだろうか

 ▼東京都目黒区で両親から虐待を受け、3月に死亡したとされる船戸結愛ちゃん。〈じぶんからきょうよりかあしたはもっとできるようにするから もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします〉

 ▼書き写していてパソコンを打つ手が鈍くなる。覚えたばかりであろう文字を使う楽しさはない。胸が締め付けられる。〈あそぶってあほみたいだから やめるから〉とあるのもつらい

 ▼両親の逮捕容疑が事実とすれば、責任は重い。ただ、特異な例と片付けていいのだろうか。〈ぜったいぜったいやらないからね ぜったいやくそくします〉。約束すべきは私たち一人一人かもしれない。「虐待をしない。させない」と。

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