2018/06/13【三山春秋】押し寄せる火砕流に何を…
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 ▼押し寄せる火砕流に何を思っただろうか。東京都江戸東京博物館で7月22日まで開催中の全国巡回展「発掘された日本列島2018」。県外初展示となる金井東裏遺跡(渋川市)の出土品を前にそう感じた

 ▼1500年前の榛名山の噴火で火砕流に巻き込まれ、よろいを着たまま死亡したとされる甲着装人骨(レプリカ)、その顔の下から発見されたかぶとなどを見ていると、かつて本県で暮らした古墳人の様子が鮮明に浮かんでくる

 ▼同展は他にも神田・三本木古墳群(藤岡市)の人物埴輪(はにわ)など全国24遺跡の発掘調査成果を紹介。例えば加曽利貝塚(千葉県)の丁寧に埋葬された犬骨からは狩猟を通じて家族のような存在だった愛犬を悼む縄文人の心情を想像できた

 ▼「遺跡は何百年、何千年とその地域で受け継がれてきた文化や人々の思いを教えてくれる」。この日、解説を担当していた千葉県教育振興財団文化財センターの栗田則久さんの言葉も印象に残った

 ▼同館は今回から各県の担当者が火・木曜に1日2回、交代で解説を行う試みを始めた。きょう14日は群馬県埋蔵文化財調査事業団の西田健彦さんが担当する

 ▼西田さんは金井東裏遺跡について「ようやく県外で見てもらえる。当時の榛名山麓にいる気分になってほしい」と意欲をみせる。多くの人が本県に理解を深める機会になってほしい。

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