2018/06/23【三山春秋】3本の弦の響きを耳にすると、…
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ▼3本の弦の響きを耳にすると、寄せ返す波の音が脳裏に浮かぶようで癒やされる。高崎市吉井公民館で沖縄の伝統楽器、三線さんしんを聴いた

 ▼演奏したのは西毛を拠点に活動する「沖縄三線かりゆし会」の女性たち。5人で始まった会は今、100人超が参加し、高崎など県内の5市13支部に組織が広がる。来月8日には10周年記念発表会を控える

 ▼古く中国から沖縄に伝来し、本州の三味線の源流になった三線。有名ミュージシャンが演奏したり、小中学生の教科書で扱われたり、本県でも広く知られるようになった。その音色は県民の心にしっかり響く

 ▼きょう23日は「沖縄慰霊の日」。太平洋戦争末期の73年前、沖縄戦の組織的戦闘が終結したとされる日だ。3年前発足した群馬沖縄県人会は、沖縄戦犠牲者を慰霊するイベントを前橋市内で初めて開く。三線の弾き語りも予定する

 ▼かりゆし会を主宰する森田潔さん(71)=安中市=は、沖縄戦が終結したちょうど2年後に生まれた。学校で演奏するときや練習の合間には、沖縄戦について触れるようにしている。「本土決戦を前に、捨て石とされた沖縄のことを忘れないようにしなければならない」と語り掛ける

 ▼沖縄は今なお在日米軍基地が集中し、大きな負担を強いられる。三線の柔らかな音色に共感する心で沖縄の歩みに思いをはせたい。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事