2018/07/07【三山春秋】1995年3月20日朝、東京都心を…
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 ▼1995年3月20日朝、東京都心を走る地下鉄の車内で呼吸困難や視覚異常などを訴える乗客や駅員らが相次いだ。死者13人、重軽傷者6000人以上を出し世界を震撼しんかんさせた、オウム真理教による「地下鉄サリン事件」である

 ▼発生直後、何が起きているのか把握できないまま、負傷者の救急搬送など伝えるテレビの映像が印象に残っている。その1年前、東京勤務だった筆者はサリンがまかれた丸ノ内線を毎朝利用していたので、強い衝撃を受けた

 ▼オウム真理教による一連の事件を首謀したとして死刑が確定した松本智津夫死刑囚=教祖名・麻原彰晃=と、元教団幹部6人の刑が6日に執行された

 ▼坂本堤弁護士一家殺害事件の発生が89年11月で、平成が始まった年。地下鉄事件までの7年間は教団による凄惨せいさんな事件が相次いだ。そして、平成終了まで1年を切ったところで刑執行。オウム事件は平成とともにあった

 ▼群馬県も無関係ではない。高崎市や長野原町には教団の支部や施設があった。事件後、藤岡市に全国最大規模の拠点が置かれ、100人を超える信者が集った。近くの住民は当時を感慨深く思い起こし、刑執行について「長かった」などと語った

 ▼何が教団をテロに走らせたのか。松本死刑囚は口を閉ざしたまま最期を迎えた。未曽有の事件を風化させず、検証を続ける必要がある。

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