2018/08/15【三山春秋】7分近い詩の朗読に引き付けられ…
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 ▼7分近い詩の朗読に引き付けられた。原稿に目を落とすこともなく、しっかりと聴衆を見つめ、訴えかける。「平和とは、当たり前に生きること。その命を精いっぱい輝かせて生きることだということを」

 ▼6月23日の沖縄全戦没者追悼式で中学3年生の相良倫子さんが「平和の詩」を朗読した。題名は「生きる」。豊かな自然など愛するふるさとの情景と、73年前に「死の島と化した」沖縄の惨状を対比させる

 ▼詩はつづる。「みんな、生きていたのだ。私と何も変わらない、懸命に生きる命だったのだ」。そして、家族、仲間、恋人がいて仕事のある「日々の小さな幸せ」が戦争によって「壊されて、奪われた」とする

 ▼8月15日が巡ってきた。あらためて朗読の動画を見た。日常のありがたさを思う。同時に、中学生が詩で示した二度と戦争をしてはいけないという決意を皆で共有したいと願う

 ▼曽祖母の体験談をよく聞いていたことが「生きる」の詩につながったと聞く。戦後73年。戦争を直接知る世代は少なくなっている。記憶をつないでいくことが一層重要になる

 ▼広島の平和記念式典で小学6年生2人が述べた「平和への誓い」も記したい。「73年前の事実を、被爆者の思いを、私たちが学んで心に感じたことを、伝える伝承者になります」。この夏、子どもたちから教えられた気がする。

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