2018/08/23【三山春秋】別れを惜しむように、雨は激しく…

 ▼別れを惜しむように、雨は激しくなっていた。レフェリーがマットを3度たたき、試合が終わった。27年間のレスラー人生を終え、男はリングを降りた

 ▼館林市の七夕まつりで行われた恒例の七夕プロレス。15回目を迎え名物となったこのイベントを、同市出身のプロレスラー、茂木正淑さん(55)は引退の舞台に選んだ

 ▼館林商工会議所の鹿沼義一さん(55)ら同級生が中心となり、レスリングが盛んな地元を盛り上げようと始まった。2人は小学校からの友人で、プロレスの興行があると連れ立って出掛けた。後楽園ホールでの茂木さんのデビュー戦も鹿沼さんは見届けた

 ▼試合後の引退セレモニーには獣神サンダー・ライガー選手が駆け付け、大いに盛り上がった。「やっぱりプロレスは面白いね」。雨か涙か、茂木さんは顔を拭いながらも、充実した表情だった

 ▼茂木さんは高校時代、レスリング県王者に輝きインターハイや国体に出場した。父の八木原正敏さんは館林で開かれた高校の全国大会で頂点に立ち、2代続けて活躍した

 ▼東京五輪・パラリンピックの合間の開催となる、本県など北関東4県を中心とした2020年夏のインターハイでは、館林がレスリングの会場になる。「レスリングのまち」で茂木さんらに続く選手が登場し、五輪に負けない熱戦を繰り広げることを期待したい。

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