2018/09/03【三山春秋】〈きみもたいせつ/ぼくもたいせつ〉…
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 ▼〈きみもたいせつ/ぼくもたいせつ〉〈わかってほしい/子どもの心〉。群馬子どもの権利委員会が作成した「子どものけんりカルタ」の読み札である。「子どもの権利条約」の精神をやさしい言葉で表す

 ▼日本がこの国際条約を批准して二十数年になるが、子どもの人権が守られているかと問われると甚だ疑問だ。全国の児童相談所が2017年度に相談・通告を受けて対応した児童虐待の件数は13万3778件で過去最多だった

 ▼〈もうおねがい ゆるして ゆるしてください〉。今年3月、東京都目黒区で両親から虐待されて死亡した5歳女児が残した文章の衝撃は、今でも鮮明に記憶されている

 ▼県内でも状況は変わらない。17年度に県内の児相に虐待の恐れがあるとして寄せられた相談は過去最多の1140件に上った。新しい動きもある。児相と県警は9月から、それぞれが受けた通報や相談を全て共有する

 ▼関係機関の連携強化により、事案の早期発見や安全確保が期待される。ただ、目指すべきは児童虐待そのものの根絶だろう。子どもの権利条約でうたう「生きる権利」「守られる権利」がしっかりと尊重される社会だ

 ▼群馬子どもの権利委員会はかるたを通じて子どもの人権について学ぶ活動を実践。出前授業も受け付ける。地道な取り組みが世の中を動かすこともあるはずだ。

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