2018/09/06【三山春秋】県内の高校運動部で指導者の…
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 ▼県内の高校運動部で指導者の暴力や暴言が止まらない。8月に私立高の野球部長、ソフトボール部監督が相次ぎ解任。公立高では顧問の言動が不適切と保護者が指摘した

 ▼学校の体罰禁止の歴史は古い。1879年の教育令は「生徒ニ体罰(殴(う)チ或(あるい)ハ縛(ばく)スルノ類(たぐい))ヲ加フヘカラス」とした。国や県教育委員会はガイドラインを示してきた

 ▼部活の暴力がなお絶えない背景に根強い容認の風潮がある。問題となった体罰に、知人は「胸元をつかんだだけでしょう?」と言う。暴言にも、ニュースサイトで「うちの子の部活でも普通に言われる」と意見が並ぶ

 ▼暴力は選手の将来の競技力向上を阻害する。スポーツジャーナリストの永井洋一さんは〈決定的な場面で、「失敗したらどうしよう」というネガティブ思考を浮上させ、動きを萎縮させる〉(『体育科教育』2013年11月号)と指摘する

 ▼12年に大阪・桜宮高で部活顧問の体罰を受けた男子生徒が自殺した事件を経て、懲戒処分は減少傾向にある。それでも16年度、部活指導中の公立学校教職員で県内1人、全国148人が処分された

 ▼県教委は処分後に経過報告を求め、ケースに応じ厳正に対応しているとする。だが、体罰の温床となりやすい部活に対し、より厳しい措置を検討する必要はないか。私立も含め部活指導の健全化が急務だ。

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