『こどもしょくどう』 何かきっとできるはず
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 こんにちは。前橋シネマハウスの日沼です。最近「オピニオン見ているよ!頑張ってね!」と声を掛けていただく方が多く大変ありがたく励みになります。今後ともよろしくお願いします。

 さて、前回は『あの日のオルガン』の紹介をしました。映画内容などは前橋シネマハウスでの公開が近くなりましたら紹介させていただきます。今回は18日から前橋シネマハウスで公開の『こどもしょくどう』と私が思う現在の子どもたちを取り巻く現状について書かせていただきます。

 私は現在2児の父親です。4年前、初めての子どもが妻のおなかの中にいる時に1本の映画に出合いました。呉美保監督の『きみはいい子』という映画です。子どもたちを取り巻くいじめ、貧困、虐待、ネグレクトといった社会問題をいろいろな角度から映し出し、衝撃的でつらい内容を見せながら、ほっこり優しい気持ちにさせてくれる不思議で素晴らしい作品でした。

 劇中で高良健吾さん演じる新米教師の姉が息子に対して「私がこの子に優しくしてあげれば、この子も周りに優しくしてくれる。親って素晴らしいでしょ」というセリフが今も心に残っています。その映画から子どもたちのために、映画で何か伝えられないかと思うようになり、『あの日のオルガン』の製作につながっていきました。

 そして今回、『こどもしょくどう』の上映をするに至ったのです。この作品は、現代社会で必要とされるようになった“子ども食堂”の物語を、必要としている子どもたちの視点から描いている作品です。

 景気拡大の期間が戦後最長になったと言われている現代で、みなさんは景気の良さを実感しているでしょうか。もちろん実感している人もいるでしょう。しかし、その一方で子どもたちの貧困は6人に1人とまで言われる時代になりました。景気拡大や食物の残飯問題など、豊かになっていると思うような話題が多い中で貧困の子どもたちは年々増えています。本当に豊かになっていると言えるのでしょうか。

 豊かに見える日本社会のひずみを受け、満足な食事も取ることのできない子どもたちのために私たちができることは小さなことでもあるはずです。「様子をみる」という誰にでも言える便利な言葉を使うのではなく、少しでも自分でできることを探してみませんか。

 なぜ、全国で子ども食堂が必要とされ、多くの方々が手を差し伸べているのか。ぜひ本作をご覧になって考えてほしいと思っています。上映は18~31日、前橋シネマハウスで一日2回です。皆さんが少しでも未来の子どもたちのことを考えるきっかけにしてくれることを願っています。



前橋シネマハウス支配人 日沼大樹 前橋市石倉町

 【略歴】5年ほど前に祖父が立ち上げた映画製作、配給会社「群馬共同映画社」に入社。2018年3月の劇場オープンに合わせて現職。前橋市出身。関東学院大卒。

2019/05/17掲載

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