無関心より好奇心 交流をするという選択
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 令和という新しい時代になりました。以前から耳にしていた言葉があります。「昭和はあったかかった」。何でもネットで手に入り、人と会話しなくても生きていけるようになった平成の世から、さらに新時代に突入し、今よりもっと便利な世の中になって、人は本当に他人と関わらなくなってゆくのでしょうか。

 私たちがこの体験教室の仕事をしていて感じること、それは人の心のあったかさです。たわいもない会話をしながら心和ませ、有意義な時間にする。それがこの仕事の醍醐味(だいごみ)とも感じています。

 私たちの手掛ける仕事の中に「出張体験教室」というものがあります。お客さまに講師として呼んでいただき、そこでものづくりをレクチャーしていく形です。夏祭りやクリスマス会などの行事や、会社のレクリエーション、ママ友のお茶会のような小さなイベントでも、ご利用いただいております。多い時には百人規模の体験も承っています。

 また予算に応じてプログラムを考案し提供できるようにしているため、バリエーションも豊富です。毎年呼んでもらったり、他のお客さまをご紹介していただいたりと、利用の幅も広がってきました。

 基本は手づくりを楽しむ取り組みですが、多くの場合、交流を深めるための催しとして活用いただいていると思います。参加者同士は、そこで初めて顔を合わせる方も少なくありません。コミュニケーションを取る絶好の場所と考えます。もちろん、仲の良い仲間同士でも。

 安全な場所で、楽しみながら、唯一無二のものを作りあげる過程では、器用な方、そうでない方、得意不得意も当然あり、人それぞれペースが違い、中には苦戦する方もいます。そういうとき、おのずと会話が生まれ、協力し合う環境が生まれます。

 同じ目標に進んでいく者同士の会話の中には、思いやりや気遣いが感じられるようになります。センスがないから、と自信が持てない方でも、「上手にできましたね」「そちらの作品もすてきです」と声を掛け合えば、笑みがこぼれます。お互いさまの精神です。

 日常生活の中で、ご近所の顔も知らないという寂しいことがあったりします。生活リズムの違いや諸事情で仕方ない部分もあるでしょう。しかし、きっかけさえあれば人は会話し、コミュニケーションを取ることができるのです。

 皆さんには、そのきっかけを作ることに前向きになっていただきたいと思います。特に主催者は、準備の負担が大きいため腰も重くなります。そんな時は外注に頼っても良いと思います。最近は交流に積極的なコミュニティーが増えてきました。令和が冷めた時代にならないよう、地域のイベントなどに積極的に参加してみてはいかがでしょうか。



手作り体験工房「クラインフォーレ」運営 鳥山博美 渋川市赤城町見立

 【略歴】キャンドルアーティスト。高校卒業後就職。20代後半にテーマパークで体験教室講師。独立して2018年春、伊香保温泉に体験工房を構える。渋川市出身。

2019/06/07掲載

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