捨て猫の季節 あなたが子猫だったら
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 梅雨入りして間もない、ある週末の早朝、私の携帯電話のメールの着信音が。嫌な予感です。この時季は捨て猫、それも子猫の捨て猫が多い時季なのです。アニマルフレンドのメンバーからのこのメールはやはり捨てられた子猫2匹についてのもの。映像で確認すると、まだ目も開かない生まれて間もない2匹です。段ボールに無造作に入れられ、タオル1枚入っていません。

 どんなに小さい小さい命でも動物遺棄です。動物愛護法での犯罪なのです。人目につきにくい早朝を狙い、捨てていったのでしょうね。ひどいやつです。「お前がこの子猫だったらどんな思いだ?」。ひっつかまえて聞きたいくらいでした。30分もしないうちにメンバーの家へと保護し、お世話をしたのですが、翌日1匹が、翌々日もう1匹が虹の橋を渡ってしまいました。

 彼らは100グラムにも満たない生後数日の子猫でした。母猫から離されたらすぐ低体温症を起こし、あっという間に亡くなってしまいます。こんなに急いで母猫から引き離さなくてもいいのに…。私たちは何度も悔しい思いをしてきました。子猫を保護した時は、まず第一に保温なのです。

 この時季の相談に、次のようなケースがよくあります。うちに来るようになった野良猫に餌をあげていたが、姿を見せなくなりどうしただろうかと心配していたら、そのうち子猫を3匹つれて戻ってきた、屋敷の物置で猫が子猫を産んだようですが、どうしたらいいですか―などなど。

 引き取ることはできないのですが、とにかく8週、2カ月頃まで親子猫を見守ってもらえるよう、お願いします。母猫の母乳と愛情を受けて育った子猫は、ずっしりと重みがあってしっかりとした子に育ちます。免疫力も母猫からもらいます。人工栄養ではどう頑張っても、あの「重み」の感触は感じられない気がします。「重み」=「母猫の愛情」なのでしょうか…。

 8週を迎える頃には、ほぼ離乳ができていて、そうなれば新しい家族のもとに譲渡されていくことも可能です。このタイミングで母猫も避妊手術を施せば良いと思います。

 捨てられた子猫を見るたびに思うことがあります。捨てる人は、たった一度の避妊手術ができないことで、目の前の猫が子猫を産むたびに「また捨てればいいや」と同じことを繰り返しているのだろうと。そういうあなたは、犯罪を繰り返しているのですよ。

 昨今、野良猫たちも栄養事情は大変良く、5匹ぐらいを産んでちゃんと育てます。ずっと見守ってあげたいところですが、猫算で、あっという間に大家族になってしまいます。親猫の避妊、去勢手術をタイミング良く実施し、かわいい子猫の里親さんもタイミング良く探してあげてください。良い家族に出会え、幸せな“猫生”が送れるようよろしくお願いします。



アニマルフレンド代表 霜村博子 太田市東長岡町

 【略歴】主婦業の傍ら、2013年に有志団体のアニマルフレンドを立ち上げ。東毛地域の7人で里親探しや「地域猫」の支援に取り組む。16年から現職。関東短大卒。

2019/07/03掲載

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