東京オリンピック 広げたいボクシング愛
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 2020年東京オリンピックでボクシング競技が実施されることが6月26日に正式に決まった。ボクシング関係者も、ほっとした気持ちと喜びの気持ちになったと思う。

 昨年、不明朗な組織運営などを問題視されたAIBA(国際ボクシング協会)の資格停止案がIOC(国際オリンピック協会)総会に提出された。これに伴い、ボクシング競技の実施が保留された。開催予定の墨田区と日本ボクシング連盟は昨年から競技実施を求める署名活動を行い、45万人分を集めてIOCに提出。群馬県ボクシング連盟も2万千人の署名を集めた。

 今年に入り、問題となっていたAIBA会長が辞任したこともあり、競技実施が正式に決まった。しかし、ボクシング競技の運営は資格停止となったAIBAではなく、国際体操連盟会長でIOC委員の渡辺守成氏を座長とする特別作業部会が行うことになりそうだ。審判関係の依頼もAIBAからではなく、特別作業部会から来ることになっている。

 来年1月から4月にアジアオセアニア、アメリカ、アフリカ、ヨーロッパの4大陸でオリンピック予選が開催される。5月には日本で世界最終予選が予定されている。日本はオリンピック開催国枠として男子4階級、女子2階級の計6枠が与えられることになった。まずは大陸予選で1階級でも先に五輪出場枠を獲得し、1階級でも多く出場を決めてもらいたいと思う。

 男子8階級、女子5階級の五輪実施が決まっており、16年のリオデジャネイロオリンピックと比べると、男子は2階級減、女子は2階級増になる。階級と重量区分も変更になった。たとえば、現在ある上限56キロと同60キロの2階級はなくなり、新たに同57キロができる。減量が必要になる選手と増量する選手の試合が組まれることになる。日本でメダルが期待できる階級も変更対象になっている。選手たちがどのように体重調整してくるかも話題になりそうだ。

 日本では20年の東京から元プロ選手のオリンピック出場が認められた。元世界チャンピオンの高山勝成選手が出場を目指している。ほかにも何人かのプロ出身者がアマチュア復帰して予選に出るとのうわさも聞いている。元プロの参戦でもっとアマチュアボクシング界がメディアに取り上げられ、1人でも多く東京オリンピックのボクシング競技に興味を持ってもらえればうれしい。

 1984年ロサンゼルスオリンピック柔道金メダルの山下泰裕氏がJOC会長に就任した。山下氏は80年幻のモスクワオリンピック代表選手が東京オリンピックに関与できるよう組織委員会の森喜朗会長に配慮を求めた。群馬県にも3人のボクシング日本代表がいる。東京オリンピックでの晴れの舞台を楽しみにしたいと思う。



県ボクシング連盟審判長 黒岩守 高崎市上中居町

 【略歴】伊勢崎工高でボクシングを始め、大学生でロサンゼルス、社会人でソウル両五輪に出場。現在はレフェリーを務めるほか、小学生を指導する。サンワ勤務。

2019/8/10掲載

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事