日本版DMO 人が集い、輝く地域に
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 皆さんは「日本版DMO」をご存じでしょうか? 「観光地域づくり法人」とも言います。私たちが目標とする「農業を通じて地域の活性化」の一つに日本版DMOとしての活動があります。

 観光庁のホームページによると、日本版DMOは「地域の『稼ぐ力』を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する『観光地経営』の視点に立った観光地域づくりの舵(かじ)取り役として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人」とされています。

 私たちは社団法人の立ち上げと同時に五穀豊穣(ほうじょう)祭を開催しています。規模は小さいのですが、県外から企業やその家族を誘致し、田植え体験や秋の稲刈り体験と芋掘り大会など農業体験を企画し、圃(ほ)場を提供しております。

 「人が集まり、そこににぎわいができる」―。それが活性化の一歩と考えています。自然と触れ合う機会や作物を作る楽しさと苦労を実際に体験していただくことで農業に興味を持っていただくのはもちろん目的の一つです。さらに群馬県の温泉や近郊観光を楽しんでいただく機会にもつなげることで、地域の魅力を発信できると思います。

 12月に「しぶかわ農業フォーラム」と題して農業イベントを開催します。渋川市、JA北群渋川と共同で実行委員会を立ち上げ、市を中心とした農産物の展示ブースや試食会を計画しています。

 また、フォーラムの一環として米生産者のため「第1回多収米EXPO in渋川」を行います。全国の多収米の生産実績や品種紹介、大手商社による米流通業界の動向に関する講演もあります。多収米の食べ比べや生産者らの事例発表などもあり、盛りだくさんな内容です。

 商社やバイヤーも参加いただきます。これらは近代農業の情報発信をはじめ、新規農業者や農業事業への参入、後継者発掘・育成につながることとして期待しています。

 今現在も農業者の高齢化と後継者不在による離農によって耕作放棄地が増大しています。農業は安定しない! 作っても売るところがない! と言うのが既存農業者の本音ではないでしょうか。

 毎年変化する気候や需要傾向に対応するためには「昔ながら」にとらわれず、最新の情報を収集し挑戦することも必要です。今年の畑作においては「とらや」の白小豆の契約栽培も始めました。

 私たちは水稲に限らず生産から流通まで強固なネットワークが確立する支援とバックアップができるようチャレンジしていきます。

 まだまだ微力ですが日本の農業が存続し、そこに人が集まり、地域の活性化につながることを期待しています。



一般社団法人広域農業支援センター代表理事 新井貴久男 渋川市有馬

 【略歴】富士製作所社長。2008年に農業参入。15年より耕作放棄地利用権設定による作付け拡大・受託農作業開始。魚沼良食ナンバーワン大会特別金賞受賞。

2019/8/26掲載

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